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ハイキュー  夢を追うあなたと。

第5章 再会。



クロ「は?何それ?」
研磨「何かあったの?」

2人が食いついて来た。

あんまり言いたく無いんだけどな…。
私は視線を逸らして言い淀んでいると、
木兎さんの後ろから赤葦さんが現れた。

赤葦「木兎さん。試合前にウロウロしないで下さい。ほら戻りますよ?」

赤葦さんと目が合い、軽く会釈する。

木兎「えー⁈俺今来たばっかなんだけど!」

赤葦さんは木兎さんの背中を押して体育館の中へ追いやる。
少し前にも同じ様な光景を見た気がするな…

赤葦「黒尾さん。すいません、ちょっといいですか?」

クロ「あ?」

赤葦さんに呼ばれたクロは何か真面目な様子で話しを聞いている。
 

研磨「珍しい組み合わせだけど、何話してんだろ。」

話しはすぐに終わったようで、赤葦さんは体育館へ戻り、クロは眉間にシワを寄せこちらに戻って来た。


「クロ、、どうかした?」

クロは私の目の前に立つと、長い腕を伸ばし私の右手を持ち上げた。

クロ「コレ、どした?」

「あー…」

赤かった跡は時間がたち、赤紫色に変色していた。

研磨「・・え?何コレ。何かあったの?」

クロは説明するまで離さない、と言わんばかりにジッと私の目を見つめてくる。

「・・・大した事ない。全然痛くないし。
ここに来る前に間違えて違う体育館に行っちゃって。そこでちょっと絡まれただけ・・。」

クロの手を解き、今更ながら左手で跡を隠す。

研磨「・・湿布、取ってくる。」

研磨は不機嫌そうな表情を浮かべ中に入って行った。

はぁ〜〜っとクロが盛大にため息を吐いた。

おずおずと顔を上げると大きな手が私の頭を優しくかき混ぜた。

クロ「お前さー、何かあったらどうすんの?
赤葦と木兎がいなかったらヤバかったんだろ?助けを呼ぶとかしろよな〜。」

「・・大事になるのは避けたかったから…。」

クロ「コレだって問題だからな?跡残ってるし。ったく、そう言うトコは相変わらずだな。」

優しい表情に戻ったクロに少しホッとする。

「・・・赤葦さんから聞いたの?」

クロ「そ。腕、怪我してるから手当した方が良いって。なーんか癪に触るな。俺の知らないトコでアイツらだけ良いカッコしやがって。」

プイっと顔を逸らしたクロは拗ねた顔をしていて何だか新鮮だ。

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