第2章 新たな場所。
「ともみってばまだそんなメガネかけてるの?ゲームのしすぎよー‼︎・・ってあら?また背のびたんじゃない?いいわねぇ〜若いって!羨ましいわぁ!私にも少し分けて欲しいぐらいよー」
叔母の話しをただ黙って聞いていると、
「フフッごめん。長旅で疲れてるわね?さぁ!すぐ近くに車停めてるから行くわよ!」
「・・はい。」
小さい声で返事をすると、叔母はニッコリと笑い私の背中をもう一度バシッと叩いた。
「ほーら!猫背はやめる‼︎姿勢が悪いと更けて見えるし太ってみえるんだから。若いのにもったいないでしょー⁇」
アハハーと大きな口を開けて隣を歩く叔母。
この人は本当に私と血が繋がっているのだろうか、と疑いたくなるほど明るい人だ。
母と見た目は似ていても性格は正反対なんだな、と思う。
車の中でも叔母はずっと喋っていた。
私は時折頷いたり、質問されれば一言、二言、返事をするだけだったが、それでも叔母は何だか嬉しそうに笑っていた。
私は窓の外の流れる景色をぼんやり眺めた。
東京から離れ、こんなに遠くへ来ても、空は相変わらず灰色だ。