第34章 ずっとそばに…
フフッ、可愛い。
和やかな空気が会場に流れる中、そろそろ外に出ようかと荷物を纏めていると周りがざわついてる事に気づいた。
ん?と顔を上げるとほんの数メートル前にジャカ助が立ち、おいでおいでと手招きをしている。
おいで?って、一体誰を呼んでいるんだろう…と周りを見渡すけど、私の周りの席はほとんど人は残っていなかった。
「・・・え?」
状況が掴めないでいると、少し離れた席から"あなた呼ばれてるわよー!"と中年の女性達が声を掛けてきた。
ジャカ助に向かって私?と自分を指差してみると、コクコクと茶色の頭を縦に振った。
渋々立ち上がり、コートへと降りていく。