第32章 侑end
「侑君っ、ごめんね?スーツケース、、ッ⁉︎」
最後まで言い終える前に侑君に抱き寄せられてしまった。
侑「・・・ごめん!さっきは言い過ぎてもうた!」
「・・・侑君…」
侑「酒のせいにするつもりも下手な言い訳もせーへん。
子供じみた事言うた…それに変な嫉妬心剥き出しにして…。
ホンマにごめんな?」
シャツ越しに伝わってくる侑君の鼓動は凄い早さで脈を打っている。
私が顔を上げると、シュン…と肩を落とした侑君と視線が重なった。
そんな顔されたらどんな事でも許してしまいそうになるよ…
私は小さく首を振り、侑君の背中に腕を回した。
「私もいきなり飛び出しちゃって…ごめんね?
頭冷やして戻るつもりだったの。」
侑「えっ?そうなん⁇じゃあコレ持って来ん方が良かった…?」
「あっ、、ううん。スーツケースの事はすっかり忘れてた(笑)」
侑「ハハッ、そんな事やろうと思ったわ。
・・・なぁ、ともみちゃん。」
「ん?」
急に真面目な声になった侑君を見上げると、
耳が赤く染まっていた。
侑「今日、ずっと一緒に居たいんやけど…あかんかな?」