第32章 侑end
分かってる、分かってるよ。
お酒のせいだって笑って流すのが正解なのに…。
けど私はそんなに器用な人間じゃない、、
バカだ、、私…。
「・・・バカ過ぎて笑える。」
紺色の空を仰ぐとツーと涙が頬を伝った。
ヒンヤリとした風が髪を揺らし、火照った頬を冷やしていく。
このまま、喧嘩したまま帰れる訳ない。
頭冷やして落ち着いたら戻ってちゃんと話さないと…。
とりあえずお水を買おうと少し先にある自販機まで足を進めると、鞄の中で携帯が鳴った。
携帯を取り出すと、、
"黒尾 鉄朗"の表示。
私は平常心を保つように深呼吸をしてから通話ボタンをタップした。