第29章 黒尾end
子供の頃からずっと私の事を見守ってきてくれたクロ。
面倒見がよくて頼れるお兄ちゃん的存在だった。
ゲームばっかりしていた私と研磨を外に連れ出してくれたし、
私の誕生日には1番におめでとうを言ってくれた。
初めての失恋で落ち込んでいた時、電話で何時間も付き合ってくれた。
大人になって仕事が見つからない時も手を差し伸べてくれて…。
一体どれだけ助けられたんだろう…。
繋いだ手をぎゅっと力を込める。
「もう行かないよ?侑君とはちゃんと話し出来たし、気持ちの整理、ちゃんと出来た。」
黒尾「そっか…。」
「それとね、私、今更だけどやりたい事あって…」
ヘヘッと笑うとクロが怪し気に眉を顰めた。
黒尾「何だよー?また海外行くとかヤメろよなー?」
「違うよ(笑)けど今はヒミツー!」
黒尾「はー?ヒミツ〜♡って何だよ!
つーか言うまでぜって〜手離さないから。
飯食う時も寝る時もずーっと一緒ダヨともみチャン♡」
「いいよー?私ももう離す気ないから。」
黒尾「・・・は?今何つった?」