第29章 黒尾end
振り向くと、同じか少し歳上ぐらいの男性が2人立っていた。
「あ、はい。あやかさんの友人です…。」
軽く会釈をすると1人の男性はニコッと爽やかな笑顔を作った。
「俺ら、新郎の会社の同期やねん!宜しくね?君、1人なん?」
「はい…。」
蓮さんと同じ会社の人ならあまり邪険に扱う事も出来ないな…。
そもそも私が1人でいたから気を遣って話し掛けてくれたのかもしれない。
「そうなんや!さっき店入って来た時から、めっちゃ美人さんやなぁって思っててん。
向こうでウェルカムドリンク配ってはるから一緒に飲も?」
ニカッと白い歯を見せられ、じゃあ、、と頷いた時、
「相変わらず危なかっしい姫さんやなぁ?サム。」
「せやなぁ、俺らが側に居らんとあかんのとちゃうか?ツム。」