第28章 MSBY
「お邪魔してすいません、、映像で確認されてたんですよね。」
佐久早「あぁ、別に…。俺、出てった方が良い?」
「あっ、いえ!大丈夫です。奥のテーブルお借りしますので…。」
遠慮がちに言うと佐久早選手は、リモコンでテレビの音量を下げると元の椅子に腰を下ろした。
あ、気遣ってくれたのかな…。
佐久早「おい、テレビの前立つな、見えない。」
ーー
カウンセリングもほとんど終わり、私はキャリーケースに入れておいた保冷バッグを取り出しテーブルに置いた。
「日向さん、これ作って来たんですけど、良かったら朝食の時にでも召し上がってください。」
日向「え?原さん作って来てくれたんですか⁇」
日向さんの声にテレビを見ていた木兎さんが反応する。
木兎「えー⁉︎なになにー⁇ともみちゃんの飯、俺も食いたいっ‼︎」
「いえっ、そんな大したものじゃないんです。栄養価が高くて日持ちするものと思って…。
国産レモンのマーマレードと大根の葉とじゃこのふりかけ、、あと梅シロップです。」
日向「なんかすげー荷物だなと思ったら色々作って来てくれたんすねっ⁈
すげー嬉しい!ありがとうございます‼︎」
「ほんとはもっと頻繁にお会い出来たら良いんですけど、なかなか会いに来れないので。
マーマレードはヨーグルトに入れると栄養価がさらに上がりのでおすすめです。
あと、梅シロップのジュースって飲んだ事あります?」
日向 木兎「「ないです‼︎」」
日向さんと木兎さんは首を横に振った。
あまりに真っ直ぐな目をする2人に思わず口元が緩む。