第27章 告白
一時はどうなるかと思ったけど、その後は普段と変わらず他愛のない話で盛り上がり、車はお台場の海浜公園の駐車場に停まった。
黒尾「少し歩くか。」
「うん。」
駐車場から少し歩くと自由の女神像が見えて来て、その奥には海が見えた。
「凄ーい!こんな都心に砂浜⁇」
遊歩道の柵にもたれ掛かり海を眺める。
黒尾「人口の砂浜だけどねー、行ってみるか?」
うんうん!と首を縦に振るとクロは目を細めて笑った。
黒尾「子供みてー。」
「またそうやってすぐ意地悪言う〜!ッ⁈」
その時、急にクロに肩を抱き寄せられ、遊歩道を歩く人にペコッと頭を下げた。
黒尾「人にぶつかるから。はしゃがなーいの(笑)」
「ご、ごめん…」
そのまま自然と手を握られ、クロに手を引かれるようにして歩き始めた。
「クロ、、手…」
んー?と意味深な笑みを浮かべている。
黒尾「一応デートだし?手ぐらい繋いだっていいデショ?」
「まぁ、良いけど…。」
黒尾「フッ、そんな口尖らせてないで、もうちょっと可愛く照れたら〜?」
「もーまた意地悪言う。」
私はさらに口を尖らせて隣を歩くクロを見上げた。
黒尾「フッ、そんな可愛い顔されるとキスしたくなる。」
ニヤニヤとふざけて顔を近づけてくるクロのオデコを繋いだ手と反対の手で叩いた。