第27章 告白
ふざけ合いながらも手を繋いでビーチに降りて行くと、目の前には夕日に染まった海が広がった。
「うわぁ、、綺麗…。」
黒尾「おっ、ちょうど良いタイミングじゃん。」
空と海がオレンジ色に染まり遠くにはレインボーブリッジが見える。
海なんて何年ぶりだろう…
最後に見たのは6年前…
下宿のみんなで行った海以来だ。
キラキラ光るオレンジ色の水面を眺めていると、胸の奥が締め付けられる気がした。
無意識に繋いだ手に力が入ってしまい、クロが顔を覗き込んできた。
黒尾「・・ともみ?」
咄嗟に笑顔を貼り付けた。
「夕方はまだ冷えるね。私、コーヒー買ってくるよ。」
繋いだ手を離そうとした時、クロに抱きしめられた。
「く、クロ…?」
黒尾「・・そんな顔させたくて連れて来たんじゃないっつーの。・・無理して笑うなよ。」
いつもより優しい声のトーンでクロが囁いた。