第27章 告白
結局よく意図が分からないままだったけど、昼を食べ終えた後、クロと2人で出掛ける事になった。
行きたいところを聞かれ、特に思いつかず「んーー。」と首を捻っていると、
黒尾「んじゃ、とりあえずドライブでもするか?」
と言ってクロは車を走らせた。
初めてクロの車に乗ったのは、イタリアから戻ってきた日、空港まで迎えに来てくれた。
ハンドルを握るスーツ姿のクロがあまりに大人っぽくて、ドキッとしたのを覚えている。
ブラックのスポーティなSUVは重厚感があって乗り心地も良い。
洗練されたイメージがクロに似合っていると思った。
ふとその時、疑問が浮かぶ。
こんなにハイスペックなクロに女性の影がないのは何故、、?
浮いた話しは聞かないし、週末は大抵仕事終わりに研磨のとこに来る。
今日だって貴重な休みなのにわざわざ私を助手席に乗せてるし…。
・・・謎だ。