第23章 スポーツの秋。
そしていよいよ、私達の番が来てしまった。
ドキドキ、、
胸に手を当てる…緊張で心臓が口から出そうだ…。
そんな私とは裏腹に、華ちゃんはニコニコと余裕の笑みを浮かべている…。
腹を括るしかない。。
深呼吸をしてスタートラインに立つ。
「位置について、よーい!」
パーーン‼︎
ピストルの合図で4人同時にスタートを切る。
クラスの方からは頑張れ〜‼︎と声が聞こえた。
けど、勿論私はダントツで1番遅い。
たった50メートル程の距離にも関わらず、息を切らしながらなんとか箱のある中間地点に着いた。
こ、転ばなくて良かった…。
はぁ〜と息を吐き胸を押さえる。
目の前では1番に到着した華ちゃんがお題を引き、実況の人に紙を渡している。
[おっとー?この第4走者は美人ばっかりですねー!
では早速、最初に到着したピンクチームのお題は、、、
"恋人!"です‼︎
えー。補足として恋人がいない場合は、好きな人に公開告白してもオッケーでーす!]
このお題に応援席の男子達は期待に胸を震わせ大盛り上がりだ。
しかもこのお題を引いてしまったのは校内でも人気の華ちゃん。
レースは一時中断し、華ちゃんの動向に注目が集まった。