第20章 2人の日常
私がそんな事を考えてる間も2人は止まらない。
侑「てかサムが彼女居った時、こっちが気遣って出てった事あったやん?そん時の貸し今返せや!」
治「ハァ?いつの話しとんねん!貸しがあんのはコッチや!お前が女遊び激しいせいで今までどんだけ口裏合わせてやったと思うてんねん!」
侑「あー!そう言う事をともみちゃんの前ですんな言うてるやろ⁉︎
そうやって自分だけ株を上げようったってそうはいかんからな‼︎ 」
侑君が立ち上がり、治君の胸ぐらを掴んだ。
「ちょっと、、やめ、」
治「そっちが先に昔の話を掘り返して来たんやろがい!
過去の事言われて都合が悪いのはお前やんか‼︎」
治君も立ち上がると、侑君の胸ぐらを掴み、至近距離で睨み合う。
私の声などちっとも耳に入らない様子の2人は、ピリピリとした空気で今にも殴り合いになりそうだ。
侑「過去がなんやっちゅーねん?俺はもう心入れ替えたからな。」
治「ハッ!いつまで続くか見ものやな?
化け狐の皮剥がれてともみちゃんに嫌われんようせーぜー気いつけや⁈」
侑「何やとっ⁈」
治君の挑発に侑君がキレた。
ボコッッ
頬を殴られた治君が床に倒れ込む。
「治君っ!大丈夫⁈」
私は慌てて治君に駆け寄るが、治君も完全にキレていて、私の手を払いのけると勢いよく立ち上がりそのまま侑君に殴り掛かった。
治「何すんじゃボケェッ‼︎」
ボコッッ
呆然と立ち尽くす私の目の前で、ついに殴り合いの喧嘩が始まってしまった。