第20章 2人の日常
翌日、あやかさんと倫太郎君はそれぞれ実家に帰ってしまい、下宿に残された私達3人。
侑「サム、少しは気遣えのんか?お前も実家帰ったらええんちゃう?」
治「はー?何で俺が帰らなあかんねん。」
ソファで私を間に挟み、両隣りに座る2人が口論を始めた…。
暇を持て余し、映画でも観ようかと3人でソファに腰掛けた途端にコレだ。
侑「空気を読めって言うとんねん。
サムが居ったらイチャイチャ出来へんやんか。なぁ?ともみちゃん?」
「・・治君が居なくてもイチャイチャしません」
私はピッとリモコンを押し、映画を選ぶ。
治「ホラ聞いたか〜?ともみちゃんはツムと2人きりになりたないって言うとるで?」
侑「ハァ〜⁈そんなん言うてへんし!
てかともみちゃんは普段は素っ気ない風に見えるけどな、デレてる時の破壊力は半端ないんやぞ!サムは知らんやろ⁉︎」
「え、、ちょっと何のはなし、、」
ズレていく話の方向に思わず口を挟むが、
2人はどんどんエスカレートしていく。
治「知ってます〜!見たことあります〜!
こっちはそんなん1年前から知っとるっちゅーねん‼︎そんなんでドヤ顔すんな‼︎」
2人の会話に口元が引き攣る。
いつもならあやかさんや倫太郎君が収めてくれるが今日はいない、、
え?
ちょっと待って。
今日だけじゃない。
3日間の間、私はこの2人に挟まれて過ごさなければならない…。
考えただけで眩暈がした。