第20章 2人の日常
少し荒れた私の爪に、あやかさんが丁寧に色をのせていく。
あやか「控えめなカラー選ぶあたりがともみちゃんらしいわ。」
「そう、、かな?料理するし、あんまり派手じゃないのがいいかなって…。」
沢山ある色の中で私が選んだのはピンクベージュ。
あやか「よう似合っとる。侑君、気づくやろか?」
「どうかなー…でもこんな綺麗にしてもらって少し女子力上がった気がする!」
あやか「フフッ、そうやね。てか明日から私と倫太郎、実家に帰ってまうけど、ともみちゃんと双子だけで大丈夫?」
「・・多分。自信ないけど…。」
いつもならこの時期は皆んなで別荘に行っていたが、今年はかよこさんが不在で中止になってしまった為、あやかさんと倫太郎君は実家に帰る事になっている。
あやか「まぁ、たった3日間だしね。あの2人も最近は落ち着いてきてるし大丈夫やろ。」
うーん、と首を捻る。
そしてそんな一抹の不安が現実のものになってしまった。