第20章 2人の日常
その頃キッチンでは、、
フンフンフ〜ン♪
鼻歌を歌いながら侑君が洗い物をしてくれている。
・・助かるんだけど、、泡残ってるなぁ…
後でこっそり洗い直そう、と横目で確認する。
侑「ハイッ!カンリョー‼︎」
パッパッと濡れた手を振る侑君にタオルを手渡す。
「ありがとう〜助かったよ!こっちは大丈夫だから皆んなの方手伝ってあげて?」
侑「んー。。てかさっきから何作ってるん?」
私の後ろに回り、さりげなく腰に腕を回してくる侑君。
また、、顔が近い…!
私は手元に視線を落とし、平静を装う。
「侑君が洗い物してくれたから、もう1品作ろうかなって。
即席、ピリ辛キュウリ。」
侑「うまそ!味見さして?」
そう言うと、私の肩に顎を乗せ「あーん。」と口を開けた。
「あ、味見?」
食べさせろ、って事…?
な、なんかすごく恥ずかしい…。
距離をとろうと身体を反らせようとするが、離さないと言わんばかりに腰に回された腕に力が入る。
「・・だから近いって。」
赤い顔で呟き、キュウリを1つ掴んで侑君の口元に運んだ。
ぱくっ
「ッ〜///」
指ごと咥えられてしまい、声にならない声を上げた。
思わず固まる私を侑君は上目遣いで確認すると、わざと見せつけるかのようにペロッと舌を出し私の指に這わせた。
侑「甘いな…」
「なっ、、」
侑「・・もっと食べてもええ?」
耳元で囁やかれ、ピクッと身体が震える。
「あ、味見でしょっ⁈みんなの分、、」
侑「ちゃう、俺が食べたいんはコッチ。」