第17章 揺らぐ。
侑君、辛そうだな…。
そんな事を思いながらも、私もそろそろ急がないと遅刻してしまう。
おかゆは簡単に卵とネギのお粥にし、スポーツドリンクと薬も一緒にトレーに乗せた。
「よしっ!」
熱々のお粥が乗ったトレーを持ち、2階へ上がり侑君の部屋へ向かう。
「侑君、入るよー?」
肘でノブを開け部屋に入ると、2段ベッドの下段で侑君が布団も掛けずにベッドへ倒れ込んでいた。
確か上の段が侑君のベッドだった気がするけど、、上がるのがしんどかったのかな…。
私は侑君の肩をポンポンと叩く。
「侑君、とりあえず少しだけでもお粥食べて薬飲も?起きれる?」
うーん…と擦れた声を出しながら侑君は重たそうに目を開けた。
ケホッケホッと咳をする侑君の背中を支えながら、何とかベッドの淵に座らせた。
侑「・・・さぶい。」
「え?寒い⁇まだ熱上がるのかな…。」
私は背伸びをして上段のベッドから布団を引きずり下ろすと、侑君の肩に掛けた。
「まだ寒かったら私の布団も持って来るよ?」
侑「・・大丈夫。てかともみちゃん学校、遅れてまうよ…」
チラッと壁に掛けてある時計に視線を向けると、確かにもうギリギリだ。
「侑君がお粥食べて薬飲んだの見届けたら行くから。後はかよこさんにバトンタッチしてもらう。」
侑「えー…ほなお粥食べへんかったらずっとココに居てくれるん?」
「なっ、、」