第3章 下宿生活。
ようやく高校生活も始まり、ともみとはクラスは別で少しほっとした。
バレー部に入部し、本格的に活動が始まると朝練に放課後の練習、さらに残って自主練をする為、下宿のみんなとは顔を合わす機会はめっきり減った。
ただ、ともみは違った。
朝練に行く俺の時間に合わせて朝食を作ってくれた。
さすがに申し訳ないから断ったが、
「朝食作りは私の担当なので気にしないでください。」
と無表情で返された。
毎朝、誰よりも早く起きてキッチンに立っている。
実家の母親よりきちんとしてんな、と思った。
あやかさんがいつか話してたが、ともみは栄養バランスもきちんと考えてくれてるんだ、と。
筋肉を付ける為に必要な良質なたんぱく質、疲労回復にはビタミン、免疫力をあげる為には発酵食品、、、他にも何か言ってた気がするがとにかく身体が資本の俺にはありがたかった。