第3章 下宿生活。
倫太郎side
ここの下宿を選んだ理由はまず高校から近くバレーに専念出来る事、1人部屋があり食事の心配がいらない事だ。
1人部屋は6畳だけどプライベートは守られるし、下宿と言っても個室は4つしかないからメンバーは最大でも4人。
寮も考えたが相部屋なんてまず無理だし、むさ苦しいとこは御免だった。
管理人のかよこさんはフランクな人で、引っ越して来た初日からここに住むみんなの事は下の名前で呼ぶように言われた。
乗り気じゃない俺の雰囲気を察してか、
かよこ「これからは同じ屋根の下で暮らす家族なんだからっ!ね!倫太郎?」
と満遍の笑みを浮かべ背中をバシバシ叩かれた。
とりあえず苦笑いを浮かべ返事はしたが、内心は所詮みんな他人だし。と思っていた。
所詮たった3年間の付き合いだ。
ここは上手く付き合っていこうと、俺は本心を隠した。