第1章 《劇場版公開記念? ~万事屋ver.~》
「奇遇だな。俺もたまたま通りかかっただけだ。懐かしさについ足を踏み入れたわけではない。勘違いするなよ」
「え? ええええええ!? 未来の僕ぅぅぅ!? なんで!? どこから湧いて出てるんですか! 神楽さんだけでもマズイのに、これ以上、未来の僕らと会話するなんて世界が崩壊しかねませんよ!」
「なんだ、貴様。そのやかましいだけのツッコミは。とりあえずそのダサいメガネを外せ」
「いや、メガネ関係ないじゃないですか……。つか、五年前の自分を忘れたんですか? って、なんで僕は僕に敬語を使ってるんだ……」
「なんでアンタまでここにいるのよ。これでようやくアンタと決別出来ると思ったのに」
「それは俺の台詞だ。神楽、貴様はとっとと未来に帰れ」
「アンタが帰りなさいよ。私は帰らないわ。せっかく……せっかくここに戻れたのに……」
「貴様も考えていることは同じか……」
「…………」
「…………」
「…………」