第3章 苦手、じゃなくて嫌い
「も、ぅ…抜い……ん、ぁああっ!!」
ヒロが言うのと同時に骸は指を抜いた。
だが、抜かれた指の代わりに違う熱いモノがあてがわれ、ソレが骸自身だと気付いた瞬間にはソレに突き上げられていた。
「あっ、ぁ…ッ」
痛みと快感が混ざり、悲鳴のような矯声が上がる。
腰を掴まれて奥まで打ちつけられ、重心を預けている壁についた手がビクビクと震えたのがわかった。
「ゃ、めっ…!」
「やめる?貴方がこんなに締め付けて離さないんじゃないですか……ねぇ、ヒロ?」
「違っ…」
「違わないでしょう?前もこんなに濡らして…」
「ぁ、あっ!!あッ…はッ…ぁん…!!」
骸は言いながらヒロの陰茎を性急に扱く。
限界が近いのか、同時に腰を打ち付けるように激しく動かし始めた。
「っは、気持ちいいですよ、ヒロのなかッ……もうイきそうです……!」
「も……ッは、ゃく…!!」
ヒロも限界が近く、この快感から早く逃れようとせがむ。
それを聞くと骸は一層激しく腰を最奥へと打ち付けた。
「は、ぁっ…あっ、ぁああッ!!」
「っ……!」
ヒロが果てたと同時に骸もヒロの中に己の欲望を吐き出した。
シンと静まり返った空間に二人の荒い息だけが響く。
「……楽しかったですよ、ヒロ。少し名残惜しいですが」
「っ……」
そう言いながら骸はヒロの中から自身を抜く。
支えが無くなったヒロは倒れるようにゆっくりと壁に背を預けた。