第1章 き、きちゃった?!
個室に入って鍵を閉めたまでは良かった。
手の中にある鮮やかな色のパッケージを見つめたまま、俺はごくりと喉を鳴らす。
「………っ」
女子の必需品を男子である俺が開くのは、まるで聖域を穢すくらいの罪悪感がある。
しかし、いつまでもこうしている訳にはいかない。
俺は決意を決めると、ビリっとパッケージを破った。
点線に沿って破ったパッケージの間から覗く、ぎっしりとつめられたアイテム。
その中の一つを取り出す。
四角く真っ白なそれは手触りがよいが、カサカサと音がなるのが気になる。
…これ、どうやって使うんだ?