第1章 き、きちゃった?!
生理が女子にしか来ないことくらい、俺だって知っている。
今までバカにしてるのかからかっているのかイマイチ分からないことはあったが…。
これは確実にバカにされている!!!
「ふざけんなよ!バカにしやがって!!」
トイレで散々悩んでここに来た俺に向かって、“間違いなく生理だ”だって?!!
しかも“おめでとう”まで言いやがった!!
こんな時に、俺をバカにするなんて。
「…っ」
真剣に悩んでいた俺がバカ見たいじゃねえか。
じわりと視界が歪み、俺は指先が触れたクッションを握って玲人に向かって至近距離で投げ捨てた。