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天命と共に 【文豪ストレイドッグス】 第三者目線

第4章 本編 第10章 Murder on D Street


「じゃあ、何故なんですか」

顔を俯かせて、歩みを止めた中島は言葉を紡いだ

「何故、徳冨さんは太宰さんを狙っているのでしょうか……」

中島は徐に言葉を続ける

「……今日までずっと、徳冨さんと一緒に仕事をしてきましたが……矢張り、僕はあの人が悪い人だとは思えません……徳冨さんが、太宰さんを狙う理由だって……」

再び顔を俯かせた中島に太宰は暫しの沈黙の後に言葉を発した

「……さぁ、」

太宰は吹いてきた風にさらわれる髪を抑えながら小さく呟いた

「それだけは……私にも、判らないのだよ」

太宰は徐に中島の方へと視線を向けると微笑みながら言葉を紡いだ

しかし、その表情は寂しさや悲しさを纏った様に儚げでいて、何処か辛そうに言葉を発する太宰に中島はこれ以上は詮索出来ず、顔を俯かせて押し黙るしかなかったーー
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