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【ヒロアカ】みんな誰かのヒーローで

第6章 体育祭、それぞれの想い



 3年G組サポート科、絢爛崎美々美。
名前の通り“美”の塊のような彼女は、中世の西洋の令嬢のような金髪縦ロールに綺羅びやかな髪飾りや首飾りを身に纏う。特に長いまつ毛は思わず二度見してしまいそうになるほど特徴的だ。


 「さぁさぁ見てくださいまし!
私の綺羅びやかなアイテムを!!」

 「わっ…飛んでる?!!」


 首飾りの真珠を触ったと思ったらポチッとボタンを押す音がした。どうやらただの首飾りではないらしい。真珠を押した直後、彼女の背中から綺羅びやかな蝶の羽らしきモノが飛び出した。そして彼女は羽化した蝶のように飛び立っていった。
 その場に居た全員が彼女に釘付けになる。


 「どうでしょう!私のサポートアイテムは!見目共に素晴らしいでしょう!!」


 ヒーロー科は普段から実戦的訓練を受けている。そのため公平を期すためサポート科は自分の開発したアイテムに限り装備を許されている。
 サポート科にとって体育祭は己の発想・開発技術を企業にアピールする場だ。


 「オホホホ!こんな地味なところで立ち止まってなどいられませんわ!」

 「私だって…!立ち止まってなんかいられないっ!!」


 体育祭に向けて準備をしていたのは私だけではない。皆、夢や目標のために頑張っているんだ。最後の体育祭に掛けているんだ!


 「予選を通過するなら、ヒーロー科にだって負けられない…!」


 細い綱を渡るには軽やかな身体に、高い身体能力が必要になる。それならば…!!


 POOOM!!!


 「一気に渡っちゃうべし!」


 可愛らしい変身音を立て、アザミは猫に変化し綱をどんどん渡っていく。

 アザミの個性は“猫”。
身体の一部や組織細胞を猫に変えることができる。

 え?身につけている物や着てる服はどうなるかだって?

 それはアザミ本人もよく分かっていないが、着用している物もそのまま変身できるらしい。通形ミリオのように服がすり抜けて脱げてしまうことはないそうだ。


 《実に色々な方がチャンスを掴もうと励んでいますね!先頭は難無くイチ抜けしてんぞ!!》


 「一位のやつ圧倒的じゃんか!」

 「身体能力と判断力がズバ抜けてる」

 「そりゃそうだろ!なんてったってビッグ3のミリオンだ!」


――――皆がミリオを見てる、注目してる。





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