第6章 体育祭、それぞれの想い
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あいつ、アザミは
今までずっと個性隠してたんか
クソナードみたいに
言わなかった理由は大体想像出来るが
俺にずっと言わないつもりでいたのか?
ふざけんじゃねーぞ
ふざけんじゃねえ
体育祭が始まった。
敵連合の襲撃を受けた俺等は、やたら持ち上げられ注目されている。
クソ髪が緊張するだのほざいてやがる。
するわけねえよ。ただただアガるわ。
俺は選手宣誓のため朝礼台に登る。
「せんせー
俺が一位になる」
周囲はブーイングの嵐が巻き起こる。
知るかよ。
「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」
親指を立て、首に沿って横一文字に切る“首切りポーズ”をした。
体育祭で一位になる。
完膚無き一位だ。
体育祭後、楽しみにしてやがれ
なあ、クソアザミ。
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