• テキストサイズ

【ヒロアカ】みんな誰かのヒーローで

第4章 体育祭、それぞれの準備




「お前……ウチのクラスまで来て何してやがる………!」



相澤は雄英高校の教員兼プロヒーロー“イレイザーヘッド”である。
彼が個性を発動している間は目が赤く変色し、髪の毛が逆立ってオールバックのような髪型になる。

彼は今まさに個性を発動させようとしている。それも彼の好きなモノのひとつである猫に対してだ。



「に"ゃーっ!」

「爆豪!!ソイツ、絶対に逃がすんじゃねーぞ……!!!」


目を赤く光らせる相澤の顔はまるで鬼の形相だ。生徒達は可愛い猫に対して容赦ない彼の奇行に怯え、困惑する。
相澤の髪がザワザワと逆立ち個性を発動させたその時。



POOOOOOM!



猫からなんとも可愛らしい効果音が教室中に響く。
そして雲のようなホワンホワンとした煙が立ち込め、猫の姿を覆い隠した。
まるで魔法が解けるようなワンシーンに誰もが言葉を失った。


「ッ!?お"…」


爆豪が捕まえていた猫が急にズシッッッと重みを増す。片手で捕まえていられず、咄嗟に両腕で捕まえ直した。

煙がだんだん晴れていき、猫だったモノの姿が露わになっていく。
ソレを捕まえている爆豪は1番にその正体を知る。


「は?!お前ッ…!!?」


煙から覗くのは猫の体ではなく、上履きを履いた人間の足に、雄英高校の制服に袖を通した腕だった。


「いくら雄英だからって、個性の多用は許されねーぞ








猫柳」





爆豪が捕まえていた猫は姿を消し、代わりにアザミの背中と膝裏を持ち上げるように…所謂お姫様抱っこの状態で彼女を抱き抱えていた。



「……えへ

か、かっちゃん。家庭科の教科書返しに来たよ」




「「「「え…



え……っ?!




えーーーーーーーーーっ?!!!」」」」









1年A組全員の驚嘆の声が廊下まで響き渡った。








体育祭まで、あと1日。







《第4章 体育祭、それぞれの準備》 終
/ 174ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp