• テキストサイズ

【ヒロアカ】みんな誰かのヒーローで

第4章 体育祭、それぞれの準備



宣誓布告だ。


雄英に来てから何一つ思い通りにならねえ。
雄英入学も、戦闘訓練も、USJ襲撃事件も。何一つ納得がいかなねェ。


(……ッンでだよっ)


何でデクの顔が浮かびやがんだっ!!!
ギリィッと歯を鳴らす。

「かっちゃん!あのね…っ」











「あら!勝己くんじゃない!」

「お、お母さん?!」

「…うっす」


アザミが何か言いかけたその時、コイツの母親が玄関扉からひょっこり顔を出した。


「もう!アザミ!
あんたってば、帰りが遅くなっても連絡1つしないで!」

「きょ、今日は遅くなるって言ったじゃん!」

「普通は何時に帰るか連絡するもんでしょーが!」

「お、お母さんもいつもは「何時に帰る?」って連絡くれるのに、今日はしてくれなかったじゃんっ」

「するわけ無いでしょ!






勝己くんがマメに連絡してくれてたんだから!」





「………は?!かっちゃんが?!」

「勝己くん、ありがとねえ」

「いえ、遅くなってスンマセン」


会話についていけないアザミは、目と口をこれでもかってぐらいあんぐりと開け放っている。
アレだ、埴輪みてぇなアホ面だなオイ。


「えっ!かっちゃん!!
私のお母さんの連絡先知ってんの?!!」

「ババァから聞いた」

「いつ?!」

「帰り道」


もしかしてスマホ弄ってたのは…!と慌てふためくアザミ。
バーカ、気づくの遅ぇんだわ。


「バイトだの筋トレだの。夜遅くまでフラついてんじゃねーぞ」

「何で知ってるの?!」

「メールでオバサンから聞いた」

「えええええ…!!!」


アザミは「なんか…なんか!」と、わなわなと震えている。
心配する気持ちから行動した事だが、コイツが動揺する気持ちもわからなくはねェ。


「アザミ、勝手に、」

悪かったな、そう言おうとした矢先、

「なんか…なんか!



みみっちくない?!」



「あ"?!!!」

んだとコ"ラ"ァ?!
もっぺん言ってみやがれ!!!

俺の怒号が飛ぶよりもずっと早く「勝己くんごめんねえ!心配かけないようにしてくれたのに、この子ったら!!」とオバサンがベシッとアザミの後頭部を強く叩き、謝罪の如くアザミの頭を垂れさせた。



/ 174ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp