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【BLEACH】闇夜に咲く花

第3章 呑んで、呑まれて、食べられて


私室の整理を終えて執務室に戻り、今日中に仕上げるべき書類を片付け終えると、ちょうど定時を過ぎた辺りだったので阿近の研究室へと足を運んだ。
扉をノックすると返事があり、静かに中へ入ると阿近が何やら机に向かって書類を書いていた。
阿近の目の前には透明な液体の入ったフラスコがある。
経過観察中かな。



「待ってろ、もうすぐ終わる」



阿近は霊圧で察したのか、背中を向けたまま言った。
阿近の研究室をグルリと見回せば、床に高く積み上げられた本、シンクにいくつも重なって置かれた研究道具が目についた。
きっと研究が忙し過ぎて片付ける時間がなかったのだろう。
それともあとからまとめて片付けるタイプなのかな。



一瞬片付けるのが苦手なのかとも思ったけど、シャワー室や机の周りはきちんと整頓されていたから、元は綺麗好きなんだなと分かる。
暇だし片付けようかな。
勝手に触ったら怒るかな。
と一瞬迷ったが、特にやることもなかったので物音を立てないように静かに片付けを始めた。



床に散らばる本はジャンルごと並べる。
その際本1つ1つに霊圧で番号を記す。
そうすることで霊圧で簡単に操作出来るようになるので、いちいち本棚に近づかなくても手元に引き寄せたり、場所を教えてくれたりする。
半持続的にという訳にはいかないけど、1ヶ月くらいは効力が持つ。
まぁ最初はコツが要るから使いにくいんだけど、慣れてしまえばかなり楽で時間を大幅に削減することが出来る。



次に溜まった実験器具を洗う。
中和洗剤とお湯を使って丁寧に洗っていく。
薬品の残りが変に混ざってしまわないように注意しながら。
洗い終わった器具は鬼道を使って風を送ることで乾かし、棚に並べていく。
使用頻度の高そうな物は手前に、種類ごと。
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