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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第53章 最終話 evermore




思えばこの物語は、奇跡の連続だった。


死んだはずのお兄ちゃんと陣平くん。
2人が生きている世界線にタイムスリップをして、お兄ちゃんに言えなかった言葉を伝えた。

お兄ちゃんを救おうとしたけれど結局救えず、途方に暮れていたわたしに、陣平くんが付き合おうと言ってくれた。


恋人同士になったわたしたちは、お互いの気持ちを確かめるのに必死で、すれ違って傷つけ合う時もあった。

けれど、最後まで2人の未来を諦めなかった。


陣平くんを救うという、わたしの最大にして心からの願いを叶えることができた。


そして今、永遠を
わたしたちの愛する人たちの前で誓い合う。


「新郎、松田陣平。あなたは萩原ミコトさんを妻とし、病めるときも健やかなるときも、愛をもって互いに支えあうことを誓いますか?」

「はい、誓います」

「新婦、萩原ミコト。あなたは松田陣平さんを夫とし、病めるときも健やかなるときも、愛をもって互いに支えあうことを誓いますか?」

「誓います」

「それでは、誓いのキスを」



陣平くん。
わたし、分かったことがある。

永遠はきっとあると。

だって、小学生の時あなたに初めて出会って芽生えた小さな恋心は、何十年経っても、時を超えても、少しも色褪せることなく今も芽吹いている。

きっとこのさき何十年、何百年、わたしたち2人が生まれ変わっても、変わらず続いていくの。

永遠に、ずっと。




そして春、夏、秋、冬

何度目かの季節が巡り…



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