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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第51章 死なせたくない人





捜索から3時間が経過した。


「無い…ここも違う…」


リストにあげた場所を片っ端からチェックして行っているが、未だ爆弾らしきものは見つからない。

候補はあと20箇所。
これで全滅なら、まだ探していない場所を虱潰しに探すという絶望的な状況に陥る。


「それに…時間がない…」


陣平くんの殉職の時間まで残り15分を切ってる。

それまでになんとしてでも見つけないと…


時計を見る頻度が増え、どう見ても焦りながら何かを必死で探している様子のわたし。
きっと側から見ると不審者極まりないだろう。

けれどなりふり構っていられない。

わたしがタイムスリップして来たのは、陣平くんの命を救うためなんだから。


そう思いながら、またひとつまたひとつと候補の場所をチェックして行き、続いてやって来たのは小児科病棟。


ちょうど外来の時間で、フロアにはたくさんの家族連れが診察待ちをしている。


さっきまで、爆弾が見つからないことを嘆いていたわたしだけど、今に限っては見つかってほしく無い。


こんなところでもし爆発が起きたらと思うと、ゾッとする。


周りの家族連れを見渡しながら、そのフロアのチェックポイントを見て回るが、やはり爆弾らしきものは見当たらない。


「流石に無いよね…?」


そう呟きながら、そのフロアで最後のチェックポイントに足を踏み入れた時、わたしの脚が金縛りにあったように動かなくなった。



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