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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第51章 死なせたくない人




最後の一文字を綴る瞬間、俺の指はぴたりと止まり、脳裏にはミコトの笑顔がこびりついて離れない。


「直接、口で伝えられないまま俺は死ぬのか」


ぽつりとそう呟いた。

こんな、無機質な機械の文字で愛してるなんて言って居なくなるなんて、どれだけ酷なことをしようとしてるんだ。


「陣平くんは、いなくならないでね」


何度もそう言うミコトに、俺は決まって言い続けて来た。


「絶対いなくならない」


と。

その約束を破って、ミコトをひとりぼっちにするのか?

あいつは寂しがりやで甘えん坊で、俺が居なきゃダメなんだよ。
俺は一生一緒にいると誓ったんだ。

ミコトにも、そして萩原にも。

死ねない
死ぬわけにいかねえ

3秒前が何だ
ヒントが表示されるその瞬間に解いて、爆弾も止めてやる。

無茶苦茶な決意だとわかってる。

けれど俺は諦めたくなかった。

ミコトと過ごす明日、明後日、1ヶ月後、1年後、そして何十年後を。


右手でペンチを握り、あと一本切れば止まる状態まで解体を進め、その一本にペンチを沿わせた。


3秒。

大丈夫だ、2秒で解き1秒でこいつを切ればいい。

萩原、俺に力を貸してくれ。





そして、時間がきて


表示されたのは…


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