第49章 カウントダウン ☆
陣平くんは暗闇の中、そんな風に怯えるわたしの手を握り、陣平くんの頬に寄せた。
手のひらに、彼の体温が伝わりすぐ前から声がする。
「ほら。いるから、ちゃんと」
暗闇にだんだん目が慣れていき、ゆっくりと陣平くんの顔が目の前に浮かび上がった。
こんなに近くにいたのに。
「ほら、見えただろ?」
「見えるだけじゃイヤ…触れてたい」
「わがままなお姫様だねぇ、まったく…」
陣平くんは呆れたように笑うと、ゆっくりとわたしにキスをした。
「っ…ん…」
触れるだけのキスをされただけで、わたしの口から吐息が漏れる。
一度だけじゃ足りない。
そんな想いが溢れて、珍しくわたしから陣平くんに抱きつくようにしてまた唇を重ねる。
「っん…ッ……ん…」
何度も唇を交わし、頬にもキスをして、また唇へ
そして、舌を捩じ込んで彼の舌に絡める。
「っん…ぁッ…は…」
「っ…ミコト…」
「したい…」
わたしの全部、陣平くんで染めて…