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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第49章 カウントダウン ☆




同じ湯船に浸かると、ミコトと俺の身体が容易に比較出来て、ミコトの華奢さが際立つ。

不意にミコトの二の腕を突いてみると、前より肉が薄くなった気がした。


「お前、ちょっと痩せた?ちゃんと食ってんのか?」

「陣平くん、よくわかるねぇ!」


少しの体型の変化に気づく俺を、目を丸くしながら驚くミコト。

そりゃ気付くだろ…
ミコトのことばっかり見てるっつーのに。


そう心の中でツッコミながら、俺はシャワーを手にしてミコトの頭に湯をかけた。


「わっ!なにするの!」

「頭洗ってやる。上向いてー」


そう言うと、ミコトは大人しく上を向く。
んっとに、怖いぐらい俺に従順だな…こいつは。

自分の彼女が自分にベタ惚れだと、自信過剰にも実感しながら俺はミコトの髪にシャンプーを泡立てた。


「ねえ、陣平くん」

「んー?」

「わたしのこと好き?」

「なんだよ急に」


突然そんなこと聞かれて、俺はついはぐらかした。

好き
って言葉、俺は元々言うの苦手だったんだよ。

自分がその気じゃない時に言わされようとすると、つい逃げたくなる。


「好きじゃないの?」

「こんな頭洗ってる時に言わせんなよ。恥ずいだろ」


照れ隠しにそう言うと、ミコトは鏡で俺が顔を赤くしているのを見て、嬉しそうに言った。


「…わたしはね、陣平くんのこと大好きなんだ」


その顔が何故か妙に頭に残った。
けれど俺は、やっぱり羞恥心の方が勝ってしまい、ミコトにわざと乱暴にシャワーを浴びせながら返事をする。


「知ってるって…そんなこと、とっくの昔に」


好き?と聞かれると、何故か言いたくなくなる。
そのくせ、俺が心から好きだと思った瞬間は、伝えずにはいられない。

こんな天邪鬼な俺は、いつかなんかのバチが当たりそうだ。


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