第48章 Marry ☆
アイスそっちのけで結婚式への妄想を膨らませるミコト。
ふとミコトの手を見ると、アイスが溶けて棒からしたたり手に落ちようとしている。
「おいミコト。アイス溶けてんぞ」
「うわ!陣平くんー!ふいてー!」
「っちょ、待てって!」
ティッシュを取ろうとしたが間に合わず、俺は慌ててミコトの手を取ると、滴るアイスをぺろ…と舌で拭う。
「っん…」
くすぐったかったのか、思わずミコトから漏れた吐息を俺は聞き逃さなかった。
「なんだ、感じた?」
「ち、ちがうもん。くすぐったいだけだもん」
「ふうん?」
強がるミコトが可愛くて、俺はまたポタポタと滴るアイスを舌で拭う。
俺の舌が手を這うたびに、ミコトの身体はピクッと小刻みに跳ねた。
「ミコト…もう雑誌は終わりにしようぜ」
「まだ読む…」
もう完全にソノ気になってる俺をよそに、ミコトは雑誌の熟読を続けようと試みる。
それを阻止すべく、俺はミコトの持っていた残りのアイスを全て自分の口に含んだ。
「あぁーー!ぜんぶたべた!!」
食わねえクセに、食べられると怒り出すミコト。
そんなミコトの口を塞ぐみたいに、唇を重ねて舌でアイスをミコトの舌に絡める。
くちゅ…くち…ッ…ぴちゃ…
「っん…ぅ…ッ」
初めは強張っていたミコトの体も、だんだんと力が緩んできて俺の舌の動きに合わせて自身の舌も遠慮がちに絡ませてきた。
ミコトをソノ気にさせたい俺は、散々舌を絡めたキスを浴びせた後、唇を耳元に移動してそっと囁いた。
「ミコト…してえ…」
「っ…」
はぁ…と息を吹きかけながらストレートにそう言うと、ミコトはぴくんと身体を跳ねさせた。