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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第45章 好きなの




やっぱり俺にあの時好きだと言ったのは一瞬の気の迷いで、本人もきっと無かったことにしたかったんだろう。

心配して損した。
なんて思いながら、相変わらずジトーっと俺を見ながら佐藤が口を尖らせた。


「ちょっと聞いてる?」

「聞こえねぇなー」

「なっ!わたし、一応あなたの教育係なんだけど!」


そんな俺たちのいつものやりとりを、捜査一課の面々は呆れたように、そして中には俺に敵意を向けながら睨んでいる。


そんなときだった。



「至急 至急 
米花町 センタービルの屋上で刃物を持った男が人質を取り、立て籠っているとの通報あり。」


庁内の捜査一課執務スペースにその放送が鳴り響いた。


「おっ。なんて言ってたら事件のお出ましか…」

「そんな呑気なこと言ってる場合じゃないでしょ!
ほら、行くわよ!」

「へいへい…」


完全に刑事の顔をした佐藤に言われた俺は、はぁ…とため息を吐きながらも佐藤と共に赤いRX-7に乗り込んだ。


まさかこのあと、あんなことが起こるとは夢にも思っていなかったんだ。


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