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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第44章 誕生日の夜に ☆




唐突に出てきた諸伏の名前に首を傾げたミコト。
そりゃそうか。と、俺は今日のタネ明かしを始めた。


「今日これ全部、諸伏に教えてもらいながら作った。」

「そうなの?!わざわざ来てくれたの?」

「この間、同期3人で飲み行ったって言っただろ?そん時に頼んだんだ」

「…そんな前から、誕生日考えてくれてたんだ…」


そう言って、また目に涙をじわっと溜めるミコト。


こいつの涙腺崩壊ポイントは、未だに読めねぇ。

嬉し涙ですら、ミコトに泣かれるとギョッとしてしまう俺は、慌てて手を伸ばして向かいに座るミコトの涙を指で拭った。


「あぁもう!泣くなって!」

「っ…泣かないから、お願い聞いて?」

「んー?」


何を隠そう今日はこいつの誕生日だ。
つまり、なんでも俺にねだる権利がこいつにはある。

と、身構えていると、ミコトから最強に可愛いお願いが繰り出された。


「ケーキ、あーんして?」

「…ガキかよ」

「いいでしょ?誕生日なんだから!ほら、あーん」


ムッと顔を赤くしながら俺を睨んだと思えば、すぐさま目を閉じて俺の方へ口を開けるミコト。



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