第5章 妹なんかじゃない ☆
ゴムを装着した陣平くんが、わたしの脚を大きく開いた。
熱いモノがぬち…と当たったかと思えば、陣平くんがわたしの手をぎゅっと握った。
そして、陣平くんが腰を押し出した瞬間、脳を突き出す痛みが走った。
「いっ……」
痛い…
初めてってこんなに痛いの?
痛いと叫ばないほどに突き抜けてくる痛み。
想像以上の痛みに顔が歪むわたしを見て、陣平くんが頬を撫でながら言う。
「ミコト…悪い。
…全然手加減できねぇ」
「っん…ぁ…陣平く…」
「お前のナカ、気持ち良すぎる」
ぽつりとこぼしたその言葉が嬉しくて、わたしはぎゅっと陣平くんにしがみついた。
陣平くんが気持ちいいなら、痛みでもなんでもいい。
全部受け止める。
ゆっくり、ゆっくり陣平くんの腰が前に進んで、ようやく根元まで入ったとき、陣平くんがわたしの唇を奪う。
「んっ……」
「っ…ミコト…」
キスの時、思わず声を漏らすわたしを、陣平くんは髪を撫でながら見た。
「…妹と、こんなことしちゃいけないんだよ…」
「…お前のこと、妹なんて思ってねぇよ」
そんなこと、今言うなんてずるい…
妹だって散々言ってたくせに、嘘つきだ。
「っ…ずるい…ずるい陣平くん」
「ズルくて上等。
…動くぜ?」
陣平くんは意地悪に微笑みながら腰を大きく動かした。
ズッ…
「っん…あっ…」
「っく…ミコト…」
痛みはすでに甘い熱に変わっていて、わたしは陣平くんの首にぎゅっとしがみつきながら、何度も何度も思ったの。
このまま、時間が止まりますようにと。