第5章 妹なんかじゃない ☆
「あっ…ぁ…や…ッ…」
「ミコト…気持ちいい?」
「ん…ぁ…きもちい…ッ」
はぁはぁと涙で濡れた目で陣平くんを見ると、陣平くんはわたしの目をじっと見ながら、指を2本に増やした。
「やっ…なんで…見つめながら…
恥ずかしいよ…」
「感じた顔、見てぇんだ」
「っあぁっ…ぅ…ッん…」
こんなところ、人に触られるのも初めてで
しかもそれが、ずっとずっと大好きだった陣平くんで、
わたしの心臓は停止寸前。
彼がくれる快楽に、ひたすらあんあん喘いでいると、ゆっくりと指の動きが止まった。
「じんぺ…くん?」
「…挿れる」
さすがのわたしも、その意味はわかる。
わたしの、処女が今から失われるということ。
神様は怒るだろうか?
こんなに切ない初体験を。
でもね、わたしは世界で1番この人が好き。
小さい時からずっと、
あの日も、あの時も、あの頃もずっとずっと
陣平くんが好きだったの。
たとえ彼女じゃなくても、陣平くんに初めてをあげられるなら、それで十分幸せだ。