第41章 告白
ゆっくりと離すと、ミコトは俺の目をじっと見つめながら言う。
「カレー、食べる?」
「ん。後でな」
この流れでカレー食うかってなるわけがねぇだろ…
と、心の中で突っ込みながら、俺はミコトを抱き上げてベッドまで運んだ。
あぁ。
結局お前が言った通りになりそうだな、萩…
優しく下ろすと、ミコトは俺に身を任せてぎゅっと首に腕を回した。
そして、ベッドでもう一度キスから始めてその先を…
そう思いながら唇を近づけて行った時、ふと脳裏に浮かんだことがあった。
佐藤に好きだって言われたこと、ミコトに言った方がいいのか……!?
普通は言わない方が楽なんだろうが、もし後から何かのタイミングでバレたときに、何で隠してたの!?って言われそうな気が…
それに、藍沢がミコトを異性として好きだと言っていたことも、伝えておいた方がいいのか…?
こいつ、絶対警戒心ゼロだろうし、何ならもう既に知らず知らずのうちに藍沢を煽っていて、すでに藍沢的には我慢の限界突破寸前だったりして…
あ、あり得る。
こいつ、無自覚に男のツボを突く言動をよくしているし…
そんな風にありとあらゆることを瞬時に考え、キスをする動作をピタッと止めた俺に、ミコトは心配そうに首を傾げた。
「?…ねぇ、どうしたの?陣平くん?」
「…言っておきたい事がある」
そう言ってキスをするのを一度やめ、ベッドの上で座り直してミコトを見た。
ミコトは、??と首を傾げて俺の方を見つめてくる。
…藍沢の方は、伝えたところでミコトが実習をやりづらくなるだけだろうし、
逆に意識しすぎてきっとバレバレになり、藍沢がそれならもう告ってやろうと言う気になりそうな気もする。
そう考えた俺は、ひとまず今日の佐藤とのことだけミコトに伝えることにした。
「今日、告白された」
「こくはく…?」
「俺のことが好き。って言われた」
「…誰に?!」
さっきまできょとんとしていたミコトだが、瞬時に顔色を変えて俺に尋ねた。