第41章 告白
そして、俺が佐藤美和子の名前を言う前に、察したような表情を見せるミコト。
「…佐藤さん…?」
「…あぁ。けど、断った。即答で」
そう言ったものの、ミコトは口を尖らせて俯いたまま無言を貫く。
「言わねえか迷ったけど、隠してるのも違うなって思ったから。」
「…陣平くんは、佐藤さんのことどう思ってるの?」
「俺?俺は別に…」
「好きになってない…?」
そう聞くミコトの声が揺れていて、ミコトを見るとまた泣くのを必死に我慢してるような顔をしている。
「好きになっちゃやだ…
陣平くんは、わたしのだもん…
小学生の頃出会った時からずっとずっと好きで、陣平くんの彼女になりたくてずっと…
やっと陣平くんの彼女になったのに、陣平くんの1番近くに行けたのに…
わたし以外のひとを好きにならないで!」
そこまで言うと、我慢していた涙をポロポロと流すミコト。
たまらず、俺はまたミコトを抱きしめて髪を撫で、耳元で囁いた。
「なるわけねぇだろ…」
「っ…信じていい?」
「信じろ。俺は、もう一生お前以外好きにならない」
「っ…それじゃあプロポーズだよ…」
「かもな…」
口角を上げてそう言いながら、俺はミコトの唇に自分の唇を重ねた。
「んっ…」
小さく吐息をこぼしたミコトを両腕で抱きしめながら、ゆっくりと華奢な身体をベッドに寝かせ、耳元でまた囁いた。
「お前しか好きじゃ無い」
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