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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第41章 告白




佐藤side


好きなんて、言うつもりこれっぽっちもなかったのに。

松田くんがあまりにも周りが見えなくなっていて、彼女のことになると必死で。

そんな彼を近くで見るのは、自分が思っている以上に限界だったようだ。


松田くんに払い除けられた手が、ツンと痛む。
とぼとぼと捜査本部になっている会議室に戻ると、白鳥くんが駆け寄ってきた。


「佐藤さん。松田さんは…」

「タバコ。吸ってくるって」


そう言って、白鳥くんの目を一度も見ずにカタンと椅子に腰をかけた。
目が合うと、フラれて傷付いているのがバレそうだと思ったから。

そっか…私、フラれたんだ。

わかってたのに。
私がどれだけ長い時間隣にいようと、どれだけ彼の仕事を理解してようと、あの子には敵わない。

松田くんの亡くなった親友はあの子のお兄さんであり、きっとあの事件が起こってから、2人で手を取り合って、支え合って生きてきたんだ。

そんな2人の絆に入り込めるほど、彼にとって私と言う人間は大きな存在では無い。

わかってたのに、ちゃんと傷付いているなんてバカみたい。


しばらくすると、松田くんが喫煙所から戻ってきた。

会議室中の強面刑事に一斉にギロッと睨まれても、少しも動じることなく平然としてる彼。
そんな、傍若無人なところが実は好きなの。


「松田くん。ちょっといいかね。」


松田くんが戻ってきたことに気付いた目暮警部が、松田くんを連れて一旦部屋から出た。

その時、私のすぐ隣を通ったのに、松田くんとは一瞬たりとも目が合わなかった。


あんな告白、するべきじゃなかったのに
彼のこと、好きになるべきじゃなかったのに

時間を戻せるなら、戻したかった。




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