第37章 朝帰りのお仕置き ☆
気づいたら、わたしは仰向けに寝かされていて、その上に陣平くんが跨っている。
陣平くんの表情は怒っているような、悲しんでいるような、形容し難い顔をしていて、わたしをじっと見つめてきた。
「俺のことだけ考えてろよ…」
それだけ言うと、陣平くんの手がわたしのバスタオルをハラリと剥がした。
いつも服を脱がされる時は、服を脱いで、下着を脱いでと猶予があったけれど、バスタオル一枚の下はショーツ一枚の裸。
思わずわたしは胸元を腕で覆った。
「ま、待って。どうしたの陣平くん」
「どうしたのって…わかんねぇのか?」
「何が?」
わかんねぇの?と言うことは、普通はわかるってこと?今の陣平くんの気持ちを。
カンの悪いわたしに、陣平くんはため息を吐いて本音を漏らす。
「嫉妬してんだよ!お前の手料理、別の男に食わせたことに!」
「え…」
「俺の彼女なのに…俺だけが美味いって言うんじゃだめなのかよ…」
不服そうにそう言う陣平くんは、わたしの目をじっと見つめて、わたしはその視線にドキッと胸が熱くなった。
この目、嫉妬してる目なんだ…
これまで何度か陣平くんがヤキモチ妬いてくれることあったけど、何だか今日はいつにも増して愛しく思えた。
「…めちゃくちゃに、していいよ?」
「え?」
「わたしは、陣平くんのだから何されても平気」
「…っ…」
その言葉を聞いた陣平くんは、タガが外れたのかわたしの胸元を覆っていた腕を乱暴に剥がすと、その腕を頭の上に持っていった。
そして、わたしの細い両腕は陣平くんの黒のネクタイで縛られた。