第37章 朝帰りのお仕置き ☆
シャワーを浴びたら、疲れが一気に吹き飛んだ気がする。
思えばタイムスリップする前は医師として勤務していたわけで、当直なんて当たり前だった。
夜勤明けでそのまま昼まで働くこともあったし。
それがタイムスリップしてはや3年。
この3年間規則正しい生活をしてきたせいか、たった一晩徹夜しただけでこんなに疲れているとは。
しかも徹夜どころか、気付いたら医局のベッドで寝ていたわけだし。
医者だったアドバンテージが3年の間でリセットされた気がしていて、このまま陣平くんの隣でもう一度医者になっていくんだと思う。
髪を乾かしてショーツを履いて、部屋着に着替えようとした時ふと手を止めた。
「…さっき、風呂入ったらOKってこと?って陣平くん言ってたよね…
それってつまり…部屋着着てもすぐに脱がされる?」
なんて、ほんの少し期待すらしてる。
わたしは部屋着を着るのをやめ、ショーツ1枚の上から白いバスタオルを身体に巻いて脱衣所を出た。
こんな格好、やる気満々って思われちゃうかな…
と、心配を抱えながら寝室のドアを開けると、目の前に飛び込んできた光景に拍子抜けしてしまう。
「くかー…」
「ね、寝てる…」
ベッドの上では、陣平くんが寝息を立てながら夢の中だ。
その隣にゴロンと寝転がり、眠る陣平くんの頬に手を寄せるけれど、一向に起きる気配はない。
「昨日、寝てないもんね」
一晩中わたしのこと心配してたんだな…と、申し訳なさと嬉しさと愛しさが込み上げてきて、わたしは眠る陣平くんの頬にキスをした。
「…わたしも寝ようかな」
マヌケで愛しい寝息を立てる彼の隣に寝転がると、自分も寝不足だと言うことを思い出した。
わたしは陣平くんの腕の中に自分の身体を滑り込ませ、彼の香りを嗅ぎながらゆっくりと目を閉じた。
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