第5章 妹なんかじゃない ☆
そして重要なことに気づく。
今日、俺どこで寝るんだ…?
俺の部屋は、シングルベッドがひとつ。
ソファーはない。
幸いフローリングではなく、カーペットだから雑魚寝か…
明日も仕事だってのに、何で俺は泊まって行けなんて言ったんだ。
今更後悔しつつも、まあ夜道をあいつ一人で歩かせるよりマシだ。
そう思い直し、俺はミコトが風呂から上がるまでにベッドにファブリーズをふりかけた。
その時
「陣平くん」
風呂からあがったミコトが部屋に戻ってきた。
「おー ………なッ!?!?」
気の抜けた返事をしながらミコトの方を見て、俺は言葉を失う。
「ズボンがブカブカで、履いてもずり落ちちゃうから返す」
そう言いながら俺にスウェットズボンを返してくるミコトは、俺のスウェットをまるでワンピースみたいに着ていて、多分少し背伸びをしたらパンツが見えるぐらいギリギリの丈を保ちながら、俺の理性をくすぐってくる。