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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第36章 疑惑の朝帰り




ちょうどその時、エレベーターが到着してそれに乗り込もうとした瞬間


「ミコト!」

「?」


名前を呼ばれて振り返ると、陣平くんがわたしを追いかけて走ってきた。


「なに?どうしたの?」

「忘れ物」

「え!何か忘れたっけ?」


慌ててバッグの中身を確認するわたしの手を引いて、陣平くんの唇がわたしの唇に重なった。


ちゅ…

と触れるだけのキスを堂々とマンションのエレベーター前でやってのける陣平くん。


「行ってらっしゃいのキス」

「…っ…い、家の中でしてよ!!」

「だから、忘れ物って言っただろ?」


そう言ってイタズラっぽく笑う陣平くん。
ある意味最強のドーピングをもらったわたしは、お返しに彼のほっぺにキスをしてエレベーターに乗り込んだ。


「実習中、さっきのキス思い出して悶えそう…」


はぁあ…と赤くなった頬を両手で冷やしながら1階のエレベーターホールに降り立ったわたしは、とぼとぼと駅に向かって歩き出した。






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