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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第35章 もう一度会いたい人 ☆




たった一度、しかも寝言という不確かな「好き」を聞いて、こんなに佐藤さんのことが気になってしまうのは、彼女がどこか姉に似ているから。

陣平くんがかつて好きだった、わたしの姉に。


「全然似てねえだろ…まず髪の長さが…」

「外見のこと言ってるんじゃなくて!
似てるよ…だから、陣平くんが好きになるんじゃないかって…不安なの」


そんなこと言われてもどうしようもないのに、陣平くんはわたしを抱きしめて髪を撫でてくれる。


「心配しなくても、好きにならねえよ」

「どうしてわかるの?」

「ミコトがいるからに決まってるだろ?」


何言ってんだ?と、当然のようにそう言ってくれる陣平くん。
けれどわたしにはまだそれだけじゃ安心が足りないらしい。


「…じゃあ、好きって言われたらどうするの?」

「言われねえって」

「言われたら!」

「ゴメンナサイ。以上」

「…信じていいよね…?」


そのとき


ピンポーン


ドアのインターフォンが鳴る音がした。

このタイミングで、話題の人物が早くも携帯を届けにやってきたのだ。






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