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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第34章 嫉妬の嵐




松田side


ミコトの手を引いてレストランを出ると、立ち止まらずにズンズンと前に進んでいく俺。
少しでも歩くのをやめたら怒りが爆発してしまいそうだった。


「じ、陣平くん…待って?」

「…」

「わたし、合コンって知らなくて…
アユに彼氏いること黙っててって言われてそれで…」


何を言われても言い訳に聞こえてしまう今の俺は、ミコトが泣きそうな顔をしているのを見もせずに言った。


「悪いけど、俺今すっげぇ機嫌悪いんだ。
少し黙ってくれ」

「…っ…」


そんな風に冷たく言い放った俺は、とりあえず家に帰って頭を冷やそうと、駅のタクシー乗り場を目指してミコトの手を引いた。


するとさっきまで大人しく手を引かれていたミコトが、俺の手をパッと払い除けた。

ミコトの方を見ると、可愛い顔を目一杯歪ませて、俺を睨んでいた。


「…っ謝ってるのに…
誤解だって説明してるのに」

「…楽しそうにあんなゲームしてたくせに、よく言うぜ」

「楽しそうになんてしてない!
って言うか、陣平くんだってひどいじゃん!」


都会の歩道のど真ん中で大げんかを繰り広げる俺たちを、通行人が怪訝な顔してチラチラと見てくる。


けれどそんなこと気にする余裕もなく、俺はミコトにくってかかった。


「俺の何が酷いんだよ」

「陣平くんだって、昨日…佐藤さんをお持ち帰りして来た!」

「…お持ち帰りって…あれはそんなんじゃねえよ。
ただ酔い潰れたから」

「でも嫌だった!!!」


そう叫んだ後、ミコトはボロボロと涙をこぼした。





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