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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第34章 嫉妬の嵐




「じゃあ、そろそろ合コンらしいことやる?」


隣のテーブルの幹事らしき男がそう言って取り出したのは、輪ゴム

合コンらしいことなのになぜ輪ゴム!?

と、俺もツッコみそうになったが、その答えはすぐに説明された。


「まずみんな爪楊枝を咥えます。
そして、この輪ゴムを引っ掛けて、隣の人にリレー!
どう?合コンっぽいだろ?」


は…?それはつまり、爪楊枝の距離だけミコトの顔に誰かが近づくってことか?

初めて聞くそのふしだらなゲームに慄く俺をよそに、幹事がゲーム開始の合図を送る。


「じゃ、藍沢から時計回りにGO!」

「却下」

「はあー?!ノリ悪いなあー!」


即却下を下した藍沢は、ため息を吐きながら頬杖をついた。


「そもそも俺は、合コンだと知らずに来た。
やりたければ俺抜きでやってくれ」

「そんなこと言って、隣の萩原ちゃんがフラれたみたいでかわいそうじゃん」

「えっ!?わ、わたし?!
わたしは別に…」


ミコトは慌てて手を横に振ってそんなことないって言っているが、幹事は藍沢の肩に腕をまわして意地悪に囁く。


「藍沢ー。恥をかかせるなんてそれでも男か?」

「…わかったよ」


ため息混じりにそう言った藍沢。
そして藍沢は隣に座るミコトの肩を抱いた。


「え…!え!?!」


突然肩を抱かれてパニック状態に陥るミコト。

そしてゆっくり藍沢の咥える爪楊枝に引っかかった輪ゴムが、ミコトの方は近づいて行く。

2人の顔の距離は、キスする5秒前。




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