第33章 お持ち帰りの仕返し?!
また事件かよ…
やっぱり呪われてやがるなこの街は。
「佐藤くん、松田くん。
米花町3丁目でマンションから飛び降り事件が発生した。
すぐに現場に急行してくれ」
「わかりました!
行くわよ!松田くん」
「へいへい…」
すっかり刑事の顔になった佐藤に腕を引かれ、俺は出勤早々殺人事件の現場に駆り出されることになった。
これは歓迎会は無しな予感がする…
そんなこと思いながら、赤いFDに乗り込むとサイレンを車の頭につける俺。
佐藤がアクセルを全開で踏みながら言う。
「大丈夫よ!
あなたの歓迎会までに、ささっと容疑者捕まえちゃいましょ!」
「いや、別にいいって歓迎会…」
まるで俺が楽しみにしてるみたいに言ってくる佐藤に俺はため息を吐きながら窓の外を眺めた。
あぁ…
明日はミコトの夕飯、あったかいうちに食えるかな…
そんなこと思いながら。
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